2013年3月26日火曜日

El Greco展


東京都美術館でやっている「エル・グレコ展」


「一度見上げたら、忘れられない」という印象的なキャッチコピーとともに紹介されていた
「無原罪のお宿り」

「無原罪のお宿り」はクライマックスとして、最後に飾られていて、
そこに行きつくまでの彼の作品が彼が辿った軌跡と一緒に紹介されていました。
あの時代にギリシャ クレタ島からイタリア、そして、スペインへ辿りつき、
トレドで生涯を終えたエル・グレコ。
今なら簡単に飛行機で行けてしまうけど、
当時はとても大変だったんだろうと思います。

新しい技術を身につけたり、価値観が変わるごとに
どんどん作風が変わったりしていく作品たち。

同じテーマで2つの作品が飾られているコーナーもあるのですが、
描いた時期によって、全く違う作品に仕上がっていて、
とても興味深いです。
とても分かりやすくエル・グレコの進化をとらえています。

歳を重ねるごとにどんどんとオリジナルの作風へと仕上がっていく作品からは
ずっと目がはなせません。

とにかく色が綺麗。
ルネッサンスのようなピュアな感じとはまた違って、
荒々しい感じ。

生で見ると本当に綺麗です。
輝きがあって、奥深くて・・・
ずっと眺めていたくなります。

もうひとつ感じたことは、マリア様の顔が美しい。
エル・グレコの後期の作品は、
ルネッサンスのような技法からは大きく離れて、
とても独特な、そして、少し極端な描き方をしているので
顔が崩れているような印象を受けていたのですが、
よく見てみると、本当に優しい、かわいらしい、美しい顔をしています。
魅せられました。

トレドにはもっとたくさんの彼の作品があるし、
聖堂にそのまま飾られている作品もまだあるようなので
スペインに行った際には行ってみたい街の一つになりました。

エル・グレコ展 @ 東京都美術館


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